東京メトロの永田町駅9番出口に集合し、大山街道歩きを開始しました(2016年4月20日)。今回は赤坂見附跡から渋谷までです。
下は、今回のコースの前半の地図です。赤色の破線が大山街道、青色(又はオレンジ色)の破線は寄り道です。現在の地図(オープンストリートマップ使用)と明治時代後半の頃の地図(「今昔マップon the web」使用)があります。
スタート地点には赤坂見附(赤坂御門)の跡があります①。ここには枡形門の一部が残っています。
少し坂を降りると弁慶橋です②。この堀は弁慶堀で、外堀の一部であり、昔の形をよく残している、ということです。堀の名は明治期に橋と堀の工事を請け負った人の名前にちなむのだそうです。
ここから西へ進みだしたところで、その日は迎賓館赤坂離宮の一般公開をしていたため、大山街道を外れ、赤坂離宮に寄り道をすることにしました。弁慶堀に沿って紀之国坂を登ります③。
下は歌川広重(江戸時代末期)の錦絵です。
左は「赤坂桐畑」で、現在の赤坂見附駅辺りで東南(溜池方向)を見た絵であり、当時は溜池迄の外堀通りの辺りは名前のとおり大きな池になっていたことが分かります。溜池は江戸中期に一部が埋め立てられ、明治に本格的埋め立てが行われました。上の明治時代の地図では溜池は既に完全に消えていることが分かります。
右は「紀之国坂赤坂溜池遠景」とあります。
下の写真は紀之国坂③で(Nさん撮影)、江戸時代にこの辺りから振り返ったときに見える風景が上の右の絵のようだったのだろうと思われます。
さて、赤坂離宮につきました④。門の前には大勢の人が集まっていました。
我々は見学の予約をしていなかったため、列に並び順番を待ち、庭園のみの散策をしました。
庭園のスダジイだったかな?
赤坂離宮を出て南西に向かうと安鎮坂(あんちんざか)です⑤。
このまま赤坂離宮を反時計方向に、緑の多い道をぐるっと回り大山街道に戻りました。ここでコンビニ弁当を買って近くのベンチで昼食としました⑥。撮影者のNさん以外の今回参加の全メンバーです。
食事の後です。大山街道を西に進むと神宮外苑いちょう並木⑦を横切ります(Iさん撮影)。
この銀杏並木の入口に石垣があります。Tさんから貰ったコメントに、長い直線街路の先に大きな建造物等が見える風景を、【バロック風ヴィスタ景観】と言う、とありましたので、バロック風ヴィスタ景観のもう少しわかりやすい写真を下の右に、石垣の写真を添えて載せます(左上はAFさん撮影、他はNさん撮影)。Tさん、情報提供ありがとうございます。
下は今回のコースの後半のマップです。
次に訪れたのは梅窓院です⑧。国道246号線(大山街道)から撮っています。梅窓院は浄土宗で、「青山の観音様」として人気があるようで、江戸名所図会では「泰平観音堂」として紹介されています。江戸時代の様子をこちらに書きました。
下は梅窓院の参道で、両側に竹がきれいに植えられています。
次は善光寺です⑨。もともとは長野の善光寺の尼寺だったようです。
下の写真は善光寺の山門です(Iさん撮影)。善光寺も江戸名所図会で紹介されています。江戸時代の様子はこちら。
その後、表参道交差点を過ぎ、青山学院のキャンパスで左に曲がり、金王(こんのう)八幡宮に向かいました⑩。金王八幡宮はこの地にいた渋谷氏の祖先河崎基家の創建(1092年)と伝わっているそうです。
下は一の鳥居です。
二の鳥居です。
下は本殿です。境内にはこの他、後三年の役に参じた金王丸ゆかりのお堂や、金王桜など、言い伝えのあるものがいろいろあります。
金王八幡宮も江戸名所図会に書かれています。江戸時代の様子をこちらに書いてあります。
金王八幡宮の北東隣に東福寺があります⑪。東福寺は金王神社の別当寺であり、同じ敷地にありましたが、明治時代の神仏分離令で分けられ、今は境内も塀で仕切られています。下は、東福寺の門柱です(Nさん撮影)。
上の写真の参道を右に曲がると本堂が見えます。下は、東福寺の本堂です。
この日はここで終わりとし渋谷駅に向かい、とある酒屋でビールを飲み解散しました。
電気工事のおじいさん
銀杏並木の入口にある石垣の由来を調べたら、長い直線街路の先に大きな建造物等が見えるという風景を、【バロック風ヴィスタ景観】と言うんだそうです。歩いていると色々自分なりに興味のある知識が増えるようです。
arukoyo
頂いた情報を記事に追加させてもらいました。ありがとうございます。
tanaka
天気が良くて、最高のウォーキングでした。私にとって、大山街道歩きは、一石三鳥(健康、会話、歴史探求、暇つぶし、その他)の効果があります。今後共よろしくお願いします。
arukoyo
私が狙っている効果と同じですね。これからも宜しくお願いします。
名無しの権兵衛
都心にもまだまだ昔からの寺社が残っていますね。殊に寺は墓があるからそのままその場所に残るということですね???
arukoyo
お寺は檀家がしっかりしているかどうかが大きいでしょうね。お寺もこれから大変ですね。