カメの水槽 フィルタの工夫(試行錯誤)

我が家のカメ

我が家には、甲羅のサイズが20cmを越えるカメが2匹います。飼いはじめて35年ほどになります。買ったときはコインほどの大きさのミドリガメだったのですが、10数年前には既に下の写真のようになっていました。今はもっと大きくなっています。

水棲のカメを飼うときに一番問題になるのは、水をいかにして清潔に保つか、ということです。カメが小さい頃は市販のフィルタを使っていましたが、大きくなるに従って水の汚れ方がひどくなり、普通のフィルタでは役立たなくなり、殆ど毎年、新しいフィルタを工夫して作ってきました。特に、真夏は食欲が最大になりますので、汚れも最悪になります。

以下に、試行錯誤を繰り返してきたカメの水槽について、その変遷を書きます。

2005年頃のカメの水槽

それまでは、観賞魚の水槽に使うフィルタなどで凌いできましたが、この年、掃除の頻度を大幅に減らすことを狙い、水槽のフィルタシステムを作り変えました。上の、カメが写っている写真はそのときの写真です。なお、水槽自体は今も使っています。

このときのフィルタシステムは以下のようにしました。水槽の内法が約40×60×20cmです。水槽の縁にかけた金属製のメッシュ(カメが乗っている部分)で出入りします。カメが小さい時は、水槽から自由に出入りさせるために、出入り口を設けるなど、結構苦労しましたが、体が大きくなると、かなりの上り下りがあっても、カメは平気で水槽とベランダを行ききできるようになります。

問題のフィルタは3段構成です。初段はメッシュの下にある、ペットボトルで作った、大きなごみを除くためのフィルタ1です。水槽の水は、ここからサイフォンになっている管(4本のチューブで構成。写真に写っているチューブ)を通ってフィルタ2に入り、このフィルタで大部分の汚れをとります。ここから熱帯魚の水槽などに使われている上部フィルタ(フィルタ3)にポンプでくみ上げています。これらフィルタ2と3がバイオフィルタとして働いてくれているのだろうと思います。そして、上部フィルタからメインの水槽に流れる、という仕掛けになっています。

図を立体的に書き直すと下のとおりです。

 

2011年のフィルタ

上に書いたフィルタシステムのコンセプトは「メンテの頻度の少なくて済むフィルタシステム」でした。確かに掃除の回数は少なくて済むものの、実は掃除に結構手間が掛かっており、時間が経つとともに、改善の必要性を感じるようになりました。また、このフィルタシステムも結構長い間使い続け、かなり古く汚くなりましたので、再度、改装を試みました。

今回は、コンセプトを変えて、「掃除が楽なフィルタシステム」に挑戦しました。今回のフィルタシステムは、フィルタマットをセットしたペットボトルを複数並べ、そこを通ってある程度きれいになった水を、上部フィルタ(一般の水槽用上部フィルタ)で仕上げするものです。

上の写真は、カメの水槽とフィルタシステムの全体です。写真では、水槽の右端に三つのペットボトルフィルタが並べてあり、これらフィルタを通った水をポンプでくみ上げて上部フィルタにそそぐ形になっています。上部フィルタとは、普通の観賞用の水槽に使う上部フィルタのことです。60cmサイズ用を使っています。

上部フィルタを取り外すと、下の写真のようになります。上の写真で右端にあったペットボトルフィルタが下の写真では上になっています。そして、写真の左側から右に水が流れるようになっています。ペットボトルは一つずつ抜き出すことができ、いわば、カートリッジタイプのフィルタになっています。したがって、汚れたフィルタのみを取出し、ごみを除き又もとに戻すだけでよい、はずです。

各ペットボトルには、左から右に水が流れるように一部切り取って穴をあけています。穴のあけ方は、下の写真のようになっています(白い枠で囲われたように見える部分があけた穴です)。ペットボトルに穴をあけてそれらを単に横に並べただけでは隙間から水が漏れて、水がうまくフィルタを通ってはくれません。そのため、ここでは、写真からわかるように、あけた穴の周囲が少し厚くなるようにテープを貼り、隣り合ったペットボトルの穴がぴったりと合うようにして、それらの間で水が漏れないようにしてあります。とはいっても、まったく水が漏れないわけではありませんが、実用上問題ない程度です。爽健美茶の1リットルサイズのボトルは、枠にあたる部分が平らになっており、この目的には最適な形をしています。なお、ボトルの下には、小石を少し入れて重りにしてあります。

最後に、この水槽の住人の一匹に登場してもらいます。下の写真です。水槽のサイズ(内のり)が40cm×60cm余りですので、このカメのサイズの予想がつくとおもいます。

なお、上部フィルタはアルミホイルで覆ってあります。外に置いてあるため、覆いがないと、藻類の繁殖でフィルタマット全体が青く覆われ、フィルタとして働かなくなってしまいます。

2017年のフィルター

上のフィルタシステムは6年程使いました。ほぼ期待通りの性能を発揮しましたが、だんだん飼い主も年を取ってきましたので、先々を考えると単純なフィルタシステムにしておいた方が無難かと考え、再改修を行いました。

今回は、大幅に単純化し、水中モーターとフィルタマットを箱に収め、水中に沈める方式です。まず、フィルタマットのサイズに合せて箱を作り、水中モータの水の出口として小さな穴を開けておき、逆の方に水の取り入れ口を大きめに作ります。

上の写真のように、水中モータの出口を箱の外に向け、適当な大きさのスペーサーを並べてセットします。その上に、フィルタマットを載せるための台を園芸用のメッシュで形作り(下の写真)、その上にフィルタマットを敷きます。

水は右側から入り、フィルタできれいになって、水中モータを通り、左に飛び出している水中モータの吹き出し口から出ていきます。この箱に蓋をし、水槽に入れ、上から、金属のメッシュで押さえると下のようになります。上部フィルタがなくなり、随分とスッキリしました。

上に載せる金属のメッシュは、さらに、亀の甲羅干しの際の台にもなります。カメがベランダを歩き回るとガラス戸に甲羅がぶつかりうるさくて、朝早くから起こされるため、最近は、水槽を金網で囲っています。その代わり、甲羅干しのスペースを用意することにしました。

今は9月下旬で、餌を大量に食べる時期は過ぎ、水の汚れ具合は減ってきていますので、来年の春まではこのままで大丈夫だと思います。しかし、その後の夏のシーズンは果たしてどのようになるか、ちょっと不安はあります。古いシステムは、捨てずにしまっておこうと思っています。

 

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