コロナ 今週は増えるの?それとも減るの?

新型コロナ感染症は現在第7波の中にいます。新たな変異株が次々と生まれるため、新たな波が現れます。この記事では、東京都の今週の新規感染者数は増えるのか減るのかを予想する方法を書きます。

以前、東京都の発表する新規感染者数の増減を予想するために表計算ソフトを作り、「コロナの2週間予測」としてこのブログにもアップしておりましたが、2022年になってから、2週間予測の更新を停止しました。とはいえ、まったく今後の予想が分からないのもちょっともどかしかったため、簡易な方法として、東京都の発熱相談センターへの相談件数が発表されていますので、それを用いて、数日間の予想をしておりました。以下に、その方法を書きます。

今週、コロナは増えるの?それとも減るの?

非常に短期的な予想ではありますが、東京都の数日後の感染者数を予想する方法を書きます。

東京都のサイトの「東京都発熱相談センターにおける相談件数」というデータの中で直近の土曜日と日曜日の相談件数を見ます。それを前の週の土日のデータと比べ増減の程度を推定します。その増減の割合が、直近の土日に続く1周間の東京都の新規感染者数の増減になると予想できます。

この相談件数のサイトの更新は2日程遅れることもあるようですので、具体的には、火曜日か水曜日に東京都のサイトを開き、直近の土日のデータをみて、その週の水曜日~土曜日の傾向を予想する、という使い方がよいと思います。

2週間予測の場合は、渋谷の人出を1週間平均するという面倒くさい操作が必要だったため、サイトのデータをパッと見て傾向を予測する、というのはできない相談でした。が、今度の方法は、予測期間は短いものの、土日の二つのデータだけを見ればよいので随分と楽です。

ここで注意しなければならないことは、この予想方法が有効なのは数日間限りだということです。翌週どうなるかは全く分かりませんので、安易にこの傾向が続くとは思い込まないようにして下さい。これは、発表される新規感染者数の傾向を延長してみて翌週あるいは翌々週の予想をするのと同様の危うさがあります。傾向を延長することの意味をよく理解する必要があります。

これって、結局、何をやってるの

コロナに感染してから新規感染者として発表されるまで、次のような経過をたどるものと思われます。

  1. 感染(コロナに罹った)
  2. 発症(例えば、熱が出てきた)
  3. 診察(病院、診療所の医者に診てもらった)
  4. 検査(PCR検査を受けた)
  5. 検査結果判明(結果が判明し、その日の感染者数としてまとめられた)

上に書いた方法では、発熱相談件数が上のリストの「発症」に強く関連しているもの、と仮定しています。つまり、発熱相談件数で発症者の増減を推定し、新規感染者数(検査結果)を予想することになります。

土日のデータを利用する理由は、土日は多くの病院診療所が休診するため、その頃に具合が悪くなった人のかなりの割合の方が発熱相談センターに相談するのだろうと思われるためで、実際、土日は相談件数が増えています(月曜日のほうが多い週もありますが)。

なお、データのばらつきを考慮すると、二日間だけのデータで判断するのは危険を伴いますが、時間分解能と推定の信頼性を天秤に掛けた結果として、土日の二日間のデータを使うのが妥当だと判断しています。

正直に書くと、この方法の弱点は、感染が拡大し始めたときの検出感度が低いことです。感染が落ち着いているときは、発熱相談センターに寄せられる相談にはコロナ以外の原因も含まれるため、それがある意味、ノイズ成分となってしまうためと推測されます。

2週間予測との比較

ところで、以前行っていた2週間予測は、上の「感染」から「検査結果発表」までに掛かる日数が2週間である、と予想したものです。つまり、渋谷の人出の状況が感染の発生と相関があるものと仮定し、渋谷の人出の変化が、新規感染者数として発表されるまで、2週間の遅れがある、としていました。新型コロナが最初に広まった頃は、感染から症状が出る前の日数、又、診断、検査とすべてのプロセスでかなりの日数が掛かったようで、その日数をすべて考慮すると大体2週間程度の遅れ、と想像されていたためです。ただし、その後、各プロセスでの時間の短縮があったようですし、又、オミクロン株については感染から発症までの期間がかなり短くなっているらしい事実もあります。従って、最近では1週間あまりの遅れ、となったものと思われます。

なお、2週間予測の更新を停止した理由はいくつかあります。一つは、オミクロン株が出てからは、変異株が現れる度に感染力が急激に変化するため、表計算での計算式の見直しがついていけなくなったことです。さらに、オミクロン株がそれまでの変異株とは異なり、感染力は非常に高いものの、致死率、重症化率が低いらしいことが分かってきたことです。そのため、推定の信頼性と、推定の必要性とのバランスを考えると、2週間予測の意味合いがあまりなくなったと判断し予測を止めました。2週間予測の経験から、オミクロン株はそれまでのコロナと違う感染症だと考えた方がよいだろう、という感想を強くもちました。

ここで説明した、発熱相談件数を使う方法は、2週間予測と比較しますと、予想できる期間は短くなっていますが、より直接的な発熱相談のデータを使っていますので信頼度はかなり上がっているようです。結局、バランスの問題ですが、、、

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