絵本江戸土産(広重)第7編06 小村井梅園
絵本江戸土産の第7編の「小村井(おむらい)梅園(うめぞの)」です。
絵には「小村井(おむらい)は亀戸(かめど)より四五町巽(たつみ)の方(かた)にあり、此の所に香取の社(かとりのやしろ)あり。その傍(かたわら)、梅園(うめその)ありて、満開(まんかい)の節(せつ)は、薫風(くんぷう)馥郁(ふくいく)として行人(こうじん)の鼻(はな)っを穿(うが)つ。実に新古(しんこ)の梅屋敷(うめやしき)にも倍(まし)たる勝景(しょうけい)といえども、近世(きんせい)開発(かいほつ)の芳園(ほうえん)にて人多く知らず」とあります。
江戸時代の小村井には広大は梅園があったようですが、明治の大洪水で廃園になったのだそうです。なお、広重の絵のキャプションにある「新古の梅屋敷」の新梅屋敷は向島百花園、古梅屋敷は亀戸の梅屋敷のことを指すようです。
下は、香取神社です。梅の盛りは現在も見事なようです。