絵本江戸土産(広重)第6編01 今戸瓦竃

 絵本江戸土産の第6編の「今戸瓦竃(いまどかわらがま)」です。

 絵には「この所(ところ)は、山谷(さんや)に鄰(とな)り隅田川(すみだがわ)の西岸(せいがん)なれば、風景(ふうけい)元(もと)よりよきがうえに、この所にて瓦(かわら)を製す竈(かまど)幾個(いくつ)か連(つら)なりて、口をひらくとき立昇(たちのぼ)る煙(けむり)は蜑(あま 塩を焼く人)が塩屋(しおや)に異ならず」とあります。

 今戸焼は、浅草の北東の今戸や白鬚橋近くの橋場辺りで焼かれていた陶磁器です。広重は、名所江戸百景では橋場近くを表しましたが、絵本江戸土産(上の絵)では「山谷に鄰り」と書いていますので今戸辺りを描いたようです。

 下は、今戸橋です。おそらくこの先の辺りに窯があったのではなかろうかと思われます。右の先は隅田川です。

 

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