絵本江戸土産(広重)第6編10 猿若町

 絵本江戸土産の第6編の「猿若町(さるわかちょう)」です。

 絵には「むかし、堺町(さかいちょう)ふきや町及び木挽町(こびきちょう)に在(あり)し三座(さんざ)の歌舞伎(かぶき)、天保十三年(1842)この所へ移され、地名(ちめい)を猿若町(さるわかちょう)と号(なずけ)て三町あり。一丁めは中むら勘三郎(なかむらかんざぶろう)、二丁めは市村羽左衛門(いちむらうざえもん)、三丁めは河原崎権之助(かわらざきごんのすけ)、この外(ほか)操座(あやつりざ)あり。早春(そうしゅん)より年の尾(お)に至り、六換(むかわり)の興行(こうぎょう)、人の山をなし、櫓太鼓(やぐらたいこ)の音(おと)絶えず。はんじょう以前(いぜん)に十倍(じゅうばい)せり」とあります。

 猿若町は、浅草寺の北、現在の浅草六丁目辺りです。下の写真は言問通りで、この左側が猿若町だったようです。

 何箇所かに、下の写真のような著名な座の跡が残されています。

 

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