絵本江戸土産(広重)第8編03 三囲稲荷 堤より見る図
絵本江戸土産の第8編の「三囲稲荷(みめくりいなり) 堤より見る図」です。
上の絵には「向島(むこうじま)の大社(たいしゃ)なり。隅田川(すみだがわ)の景色(けいしょく)は往々(おうおう)記(しる)すによりて、ここに贅(ぜい)せず。三囲(みめぐり)の雁木(がんぎ)より見れば、華表(とりい 中国建築に用いられる門柱)の笠木(かさぎ)を堤(つつみ)に置(おい)たるがごとし。ここより上(あが)りて堤を下(くだ)れば、田中(でんちゅう)に大門(だいもん)ありて、倉稲魂(うがのみたま 宇迦之御魂神とも 稲荷神社の主祭神)を安置(あんち)す。二月初午(はつうま)及び春時(しゅんじ)はわきて賑(にぎわ)いだに殊(こと)なり」とあります。
絵の手前は隅田川で、絵の中央にわずかに鳥居が見えます。その右側に屋根がいつくか見えますが、これは三囲稲荷の本社等かと思われます。
三囲稲荷は現在三囲神社と呼ばれています。下は、表参道の鳥居で、広重の絵の右の外側にあるようです。
下は拝殿です。