絵本江戸土産(広重)第5編11&12 湯島天神雪中之図

 絵本江戸土産の第5編の「湯島天神(ゆしまてんじん)雪中之図(せっちゅうのず)」です。

 絵には「むかし、太田道灌(おうたどうかん)の勧請(かんじょう)なりという。この社地(しゃち)また石階(せきかい 石段)ありて、見はらし神田明神におなじ。別して雪の景色(けいしょく)によろしく境内(けいだい)水茶屋(みずちゃや)楊弓(ようきゅう)等(とう)ありて、常(つね)に賑(にぎ)わえり」とあります。

 次の絵は、「同所 坂上眺望(さかうえちょうぼう)」です。

 この絵には、「石階(せきかい)の上に至(いた)りて遠見(えんけん)すれば、東叡山(とうえいざん)の堂社(どうしゃ)は手に取る如く。不忍辨天(しのばずべんてん)池中(ちちゅう)の風光(ふうこう)掌(てのうち)に在(ある)が如(ごと)し。東門跡(ひがしもんぜき)浅草寺(せんそうじ)、また隅田川(すみだがわ)両岸(りょうがん)の樹立(こだち)等(とう)、その眺め尽(つく)る時なし」とあります。

 1枚めの絵は、境内の東側にある男坂、と呼ばれる階段の風景かと思われます。下は、季節は違いますが現在の男坂です。

 2枚めの絵は、男坂を登りきった所からみたものと思われます。説明では、大変眺望がきくロケーションだと書かれていますが、現在、北側はビル群に囲まれており、不忍池方面はまったく見えません。

 下は、南側の正面鳥居からみた本殿です。

 

 

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