絵本江戸土産(広重)第5編18&19 同所池之端料理屋 & 其二 不忍之池全図 中嶋辨天之社

 絵本江戸土産の第5編の上野「同所 池之端料理屋(いけのはたりょうりや)」です。

 絵には「東叡山(とうえいざん)の麓(ふもと)にして景色(けいしょく)他(た)に優(すぐ)るるが故、料理屋(りょうりや)軒(のき)をならべて遊人(ゆうじん)の需(もとめ)に応ず。其家(そのいえ)表(おもて)は黒門(くろもん)前に並び、裏(うら)は忍ばずの池に対す。四時(しいじ)風光(ふうこう)美(び)なるにより常(つね)に樓上(ろうじょう)酒客(しゅかく)絶えず」とあります。

 次の絵は、上野「其二 不忍之池全図(しのばずのいけぜんず) 中嶋辨天之社(なかじまべんてんのやしろ)」です。

 この絵には、「この池、凡(およ)そ東西三丁余、南北五六丁に過ぎたり。池中(ちちゅう)赤白(しゃくびゃく)の蓮華(れんげ)を開きて夏月(かげつ)の奇観(きかん)双(なら)ぶかたなし。中嶋(かなじま)の辨財天、廻(まわ)りに数多(あまた)の酒楼(さかや)あり、春は台嶺(たいれい)の花を眺望(ながめ)、秋は湖上(こじょう)の月に興(きょう)あり、冬は鴨雁(おうがん)蝿(はえ)の如く水に戯(たわ)ぶれ、浪(なみ)に遊ぶ。就中(なかんづく)雪中(せっちゅう)の景(けい)実に風流の勝地(しょうち)なり」とあります。

 下は、不忍池の蓮池の写真です。

 下は、弁天堂です。

 

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