絵本江戸土産(広重)第6編07&08 新吉原仲の町植桜 其二 娼家

 絵本江戸土産の第6編の「新吉原(しんよしはら)仲の町(なかのまち)植桜(うえさくら)」です。

 絵には「吉原大門(よしはらおおもん)を入て、直なる通(とお)りを仲の町(なかのちょう)という。春時(しゅんじ)満開の桜(さくら)を植(うえ)て芳野(よしの)初瀬(はつせ)をここに摸(うつ)せり。また灯籠(とうろう)俄(にわか)の踊りもみなこの仲の町(なかのちょう)にありて、四時(しいじ 四季)遊楽(ゆうらく)このうえなし」とあります。

 下は「其二 娼家(しょうか)」です。

 上の絵には、「右仲の町(なかのちょう)の左右(さゆう)に小路(こうじ)あり。まず大門(おおもん)を入(いり)て右の方の小路(こうじ)を江戸町(えどちょう)一丁めといい、左の方を江戸町二丁目という。また中程(なかほど)に至(いた)り左の小路(こうじ)を角町といい、右を揚屋町(あげやちょう)という。行当(ゆきあた)りに火の見(ひのみ)ありて、その前の方に秋葉山8あきばさん)へ奉納(ほうのう)の常灯(じょうとう)あり。その辺より左を京町(きょうまち)二丁目といい、右を京町一丁目という。これみな娼家(しょうか)にして、その数(かず)量(はか)るべからず。昼夜(ちゅうや)絲竹(いとたけ 楽器)の音絶えず。三千の遊女(ゆうじょ)紅(くれない)の裳(もすそ)をひるがえして遊客(ゆうかく)をむかう。実に昇平(しょうへい 平和な)の楽国(らくこく)なり」とあります。

 下の写真は仲の町に当たる道かと思います。

 

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