くずし字学習6 漢字

漢字を読む

 漢字を読める、ということは、くずし字が読める、ということとほぼ同じことです。既に「くずし字学習3 学習法のいろいろ」の中で書いてありますが、少しまとめる形で以下に書きます。

 漢字については、基本的には沢山読んで、分からない字は調べて一つひとつ覚えることが重要でしょう。とはいえ、ただひたすら調べまくるのは、疲れやすく、モチベーションが低下します。いろいろな手法を組み合わせることが必要かと思います。

学習法の組み合わせ

 一つは、江戸時代の大衆向けの木版印刷を楽しみ見ながら読むことです。漢字に平仮名が振ってあるので、大抵は読みが分かります。時々は不鮮明でかなが読めないこともありますが、これがまた、いいところです。これで、辞書を引く回数がかなり節約できます。それでも、漢字に意識を集中して読めば、漢字のくずしを覚え、異体字にも慣れてきますので、楽しんでいる割には結構得るところがあります。

 次は、WEBや参考書などにある解説を読むことです。原文、書下し文(翻刻)、注釈などが作られていますので、勉強が進みます。WEB上にもたくさん用意されています。

 その次は、狭義の古文書、あるいは、古典の写本(印刷された資料以外)に当たることです。近くの公文書館、図書館などで探しても結構ですし、上に書いた「くずし字学習3 学習法のいろいろ」にも書いてあります。

 上の二つのいずれの場合も、手元に、くずし字辞典、漢和辞典を置いて、疑問があれば即、文字一つひとつに当たることが大事です。

 他には、集中的に漢字を覚える学習、例えば、「古文書くずし字200選」(柏書房)を使って、主要な漢字について徹底的にマスターすることを狙う、という方法もあります。

 住まいのお近くの古文書講座(古文書館、カルチャセンタ他)にも顔を出してみてください。きっとモチベーションがあがります。

 いろいろ書きましたが、各自の状況に応じてこれらを組み合わせてはいかがでしょう。 

 

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