絵本江戸土産(広重)第2編17、18&19 高輪の光景
絵本江戸土産の第二編の「高輪(たかなわ)の光景(こうけい)」です。
絵には、「田町(たまち)より末(すえ)、品川宿(しながわじゅく)の入口(いりくち)まですべて是(これ)高輪(たかなわ)という。海上の絶景芝浦に同じ」とあります。
下は、「同所 二十六夜待(にじゅうろくやまち」です。
絵には、「毎年(まいねん)七月二十六夜、諸人(しょにん)この所(ところ)に群集(ぐんしゅう)して月の出を待つのあいだ、或(ある)いは 樓上(ろうじょう)の酒宴(しゅえん)歌舞(かぶ)音曲(おんぎょく)新(はなし 噺の誤りか?)写し画(うつしえ)辻講釈(つじこうしゃく)その賑(にぎわ)い、いうばかりなし」とあります。
次は、「同所 月の岬」です。
絵には、「この所、北は山、東南は海面(かいめん)にして万里(ばんり)の波濤(はとう)眸(まなじり)をさえぎる。実(げ)にや中秋の月、この所の眺めを最第一(さいだいいち)とす。月に岬の名も空しからず」とあります。
高輪の辺りは海岸線が後退したため昔の面影は探すべくもありません。
八ツ山は、高輪と品川宿の間にあったのだそうですが、道路整備などのため削られてしまいました。が、今も八ツ山橋に名を留めています。下は、八ツ山橋周辺の写真です。
下は、品川宿に入った辺りにある北品川橋の付近です。