「経済がよく分かる10章」 イングランド銀行 (2023)
経済学を勉強したくなったらまず読むべき本として、この本は如何でしょうか。説明がわかりやすく、私は読んで理解できた気持ちになりました。もっとも、後期高齢者の私の場合、頭に注入してもすぐに漏れ出してぐちゃぐちゃになってしいますのでご利益は非常に小さいことは確かですが、若い頃にこの本を読んでいたら今のような経済音痴にはならなかったのだろうにと悔しく思います。
この本では、身の回りの出来事から経済の解説に移るという書き方になっています。下の目次のように日常的な話題からはじまり、景気、金利などの基本的な説明や、恐慌・経済危機、貿易摩擦等の問題が分かりやすく説明が続きますので、自分の身に置き換えて更に深い理解に進みやすいのだろうと思われます。
第1章 食べたい朝ごはんを選べるのはなぜ?
第2章 経済学は気候変動問題を解決できる?
第3章 どうすれば賃金は上がる?
第4章 ひいひいおばあちゃんの代より私たちのほうがゆたかなのはなぜ?
第5章 私の服の大半がアジア製なのはなぜ?
第6章 どうしてフレッドはもう10ペンスでは買えないの?
第7章 そもそもお金って何?
第8章 タンス預金が好ましくない理由は?
第9章 どうして危機が起きると誰もわからなかったのですか?
第10章 中央銀行がどんどんお金を刷ることはできないの?
この本を書いたのはイングランド銀行の銀行員だそうで、銀行員というのは信頼できる人、と書かれています。スティグリッツなんかは、銀行員を含む金融関係者は信用のおけない人、と書いていますので、そのギャップにくすっとさせられます。
とにかく、私としてはもう一度この本を読み直して記憶を確かなものにしたいと思っています。