自作してみた!太陽光発電 1.太陽光発電を始めるための準備

きっかけ

今年2018年の夏には7月の豪雨、8月の複数の台風、9月の北海道胆振東部地震など災害が多発しました。防災用品の準備、インタネット、電気など停電対策はどうするの、と改めていろいろ考えさせられました。そんな中で、ソーラー発電で停電への対策をしておこうかなと我が家のベランダでの太陽光発電システムのDIYに思い至った次第です。

でも、太陽光発電を導入するにはそれなりの費用がかかりますので、防災用だけではもったいない。電気代の節約できるか。他に使えないか。などいろいろ検討してみました。

この記事では、太陽光発電に当たって考えておくべきことを記します。

実際のベランダ太陽光発電システムについては次回書きます。その他にシステムに必要な各装置についても詳細を書きました。これらの記事は、以下の「自作してみた!太陽光発電」のシリーズとしました。

太陽光発電(ソーラー発電)とは -必要な機器

太陽光発電の種類と用途

さて、ソーラーパネルで太陽光により発電する。そこまではわかりますが、太陽光発電には、どんな方法があり、どんな設備が必要で、どのくらいの費用が掛かるのでしょうか。

先ず、太陽光発電を行うには、2つの形態が考えられます。一つは、系統(商用電源)と独立したタイプ(独立太陽光発電 オフグリッド発電)と、それから、商用電源につながるタイプ(系統連系型)です。これらの詳細については、「4.太陽光発電の形態」の記事に書きます。

用途の観点でみると、上のように売電、それから私が気にしている停電対策、その他に、レジャー用もあります。

そもそも、ソーラー発電は船舶では当たり前のように使われているようですし、その他に、キャンプなどの電力供給にも使われるようです。キャンプなどでは、可搬性も重要になります。我が家ではキャンプはしますが、キャンプ場に電化製品は持ち込まないキャンプスタイルですし、電化製品が使いたければ100V電源のあるキャンプサイトを予約すればよいだけなので、個人的には可搬性の必要性はあまりありません。

以上をまとめると、ここでは、災害時の対応を優先し、可搬性は重視せず、また、売電などを考えない、というコンセプトでソーラーシステムを自作することにします。

それは、系統につながらない太陽光発電(独立太陽光発電、オフグリッド発電)ということになりますが、そこで必要な機器とその接続方法は下の図のようになります。

蓄電システム.com」 より引用

太陽光発電に必要な機器

上の図に示されているように、太陽光発電システムを作るために必要な機器として、
・ ソーラーパネル
・ チャージコントローラ
・ バッテリー
・ DC-ACインバーター、DC-DCコンバーター
などがあります。

それぞれの働きについて、以下にざっと説明します。詳細については、このブログの別記事に書いてあります。

・ ソーラーパネル(太陽光パネル、太陽電池パネル)

太陽光を電気に変換するためのパネルです。発電能力はワット(W)で表されます。家庭での小規模な太陽光発電に使う場合は、50W~100W程度のパネルを使うことが多いようです。家庭で使用する平均的な電力をすべて賄うには、100W級のパネルが数十枚必要です。

・ バッテリー(蓄電池)

太陽光パネルで発電した電気を蓄える設備です。バッテリーにはいろいろな種類があります。よく目にするのは自動車用のスターターバッテリーですが、過放電に弱いため、太陽光発電に使うと寿命が短くなる恐れがあります。そのため、太陽光発電では、ディープサイクルバッテリーというバッテリーを使うことがおすすめのようです。なお、独立系の太陽光発電ではバッテリーは必須ですが、売電のための太陽光発電ではバッテリーは原則的に不要です。

・ チャージコントローラー(充放電コントローラー)

チャージコントローラーは、バッテリーの充電と放電のコントロールを行います。具体的には、バッテリーへの充電電圧の制御、過充電の防止、バッテリーが低電圧になった時の遮断、逆流防止などを行います。

チャージコントローラーには、充電の制御方法に応じて、「PWMチャージコントローラー」と「MPPTチャージコントローラー」の2種類があります。

PWMチャージコントローラーは、Pulse Width Modulation(パルス幅制御)により充電電圧・電流を制御します。
MPPTチャージコントローラーは、Maximum Power Point Tracking(最大電力点追跡)という方法を使い充電します。PWM方式よりも装置が高価ですが、95%以上100%に近い高効率になるようです。

・インバーター(DC/ACインバータ)

インバーターは、バッテリーに充電したDC12Vの電気を家庭で使用できるAC100Vの電気に変換するための装置です。出力する波形には、純正弦波と擬似正弦波(修正正弦波 矩形波)があります。擬似正弦波式インバーターでは動作しない装置があるようです。自己消費電力(負荷がない状態で消費する電力)が大きめです。

・ DC-DCコンバータ
インバーターと異なり、直流の電気を出力します。バッテリーの12Vの電気をUSBの5Vの電気に変換したり、ノートPCなどで使う十数Vの直流に変換します。インバーターよりも一般に自己消費電力が少ないようです。

・ その他、機器をつなぐコードや、装置を固定する器具など

太陽光発電をするために必要な費用

消費電力の大きさに応じて変わりますが、ざっくりといって、以下のようになるでしょうか。

・ 数W~数十W 夜間のライト、スマホなどの充電 数千円~数万円

・ 百W~数百W パソコン、照明、テレビなど 数万円~数十万円

・ 数KW 家庭内の電力をすべてを賄う 数十万円~数百万円

太陽光発電の使い方と必要な電力 災害時と平常時

我が家の太陽光発電の基本方針

上述のように、目的によって費用が大きく変わりますし、装置規模も異なってきます。我が家は団地住まいのため、ソーラーパネルを並べる屋根はないので、停電への備え、それも、すべての電気機器を動かすのではなく、必要最低限の機器にのみに絞らざるをえません。売電は想定しないことにします。

既に書いたことの繰り返しになりますが、結論は「オフグリッドで災害時に備える」が目標です。

ここで注意しておくことは、オフグリッドの場合、そこそこの規模では、電気代の節約はあまり期待できそうにありません。なにしろ、バッテリーが空になるとバッテリーの寿命に問題が生じるため、電力に十分な余裕をもった設備にする必要があるからです。

緊急時の使い方

さて、停電発生などの緊急時に深刻な問題は、水と食事と通信と情報収集でしょうか。

調理についてはカセットコンロを中心に行うことを考え、電気による火力は考えないことにします。通信が途絶えると何もわからなくなるようなので電話とインターネットのラインを確保したいところです。情報収集には、ネットの他、ラジオとテレビが大事です。

では、災害で停電が発生した時に何が必要なのでしょうか。先ずは、夜間の照明と通信と情報収集でしょうか。調理の他に暖房も心配ですが、こちらはカセットボンベを使える暖房器具を少し用意してあります。私は横浜ですので、冬の寒さ対策はそこそこでもよいかと思っています。

・照明

蛍光灯なら一部屋数十W、LED照明なら十W程度あれば、ちょっと暗いのですがこれで夜を過ごせそうです。

・インターネット、電話回線の確保

電話回線や光回線の電力は局側から給電されていますが、それが、宅内のコネクターまで届いているならば、家の中の装置に給電すれば停電時でも使えます。戸建てタイプの場合は比較的わかりやすいのですが、マンションタイプではちょっと事情が変わります。光回線を使っている場合は、特に、MDFから宅内側の共用設備が停電になることが多いようで、この場合は停電時に電話・インターネットは使えなくなります。

・携帯/スマホの充電

災害時には、知人との連絡をとったり、情報を入手するために使用頻度があがります。そのため、すぐバッテリー上がりになってしまう恐れがあります。充電できる環境が是非とも必要です。

・パソコン、タブレットの電源(スマホでテザリング)

スマホに準じて、パソコンやタブレットも災害時に大事な機器です。

・ラジオ

電池で動く古いのがあると、比較的電池が長持ちするそうで都合がよさそうです。しかし、ACアダプターがあれば、電池切れの心配もなくなります。

・ワンセグ受信

情報を入手するには情報量の多いテレビに勝るものはありません。地デジの受信状態が良ければ、バッテリーの電力でテレビを見ることができます。しかし、場所によっては受信環境が悪く、ケーブルテレビを使っているお宅も多いことと思います。私のところもケーブルテレビです。その場合、光の通信回線と同様、テレビ受信ができない恐れがあります。そのような場合、ワンセグ受信機があれば、テレビ視聴できる可能性が増えます。ワンセグ受信機は災害時に大事なアイテムです。

その他、各家庭で必要なものを考えてください。

平常時の使い方

停電に対応できる太陽光発電で重要なことは、平常時は少しづつ蓄電しておいて、災害に備えるようにできるかどうかがポイントです。

バッテリーの寿命を延ばすという観点からは、平常時も少し負荷電流を流しておいたほうがよさそうですので、これも考慮しておく必要があります。

以上のことから、先ずは、電話、インターネット機器を平常時からオフグリッドとして災害時に備えておくことが考えられます。そうしておくと、急な停電でもあせらずにすみます。とはいえ、上に書きましたように、停電時でも共用設備が給電されている場合に意味がありますが、我が家のように共用設備が停電になる場合は意味がありません。また、もっと重要なことですが、たとえ共用設備が停電にならないとしても、電話、インターネット機器のようなある意味中枢的な機器は、オフグリッドのソーラーシステムに繋ぎっぱなしは、しないほうが良さそうです。といいますのは、太陽の出ない日が続きバッテリーが空になった場合に、電話やインターネットができなくなるかもしれないためです。

いろいろ迷いましたが、我が家では、私のノートPCの給電に使おうと思っています。また、亀の水槽のフィルターの電源に使うことを考えています。

どう使うかということについては、各人、各家庭で状況が変わると思いますので、それぞれの事情に応じて決めることになります。

必要電力の概算

1日に必要な電力(ワット時 Wh)は、常時使うものについては、

消費電力(W数)✕24h

で計算できます。

必要に応じて使う装置の場合は、

消費電力(W数)✕1日の平均的使用時間

で計算できます。

例えば、インターネットと電話のための、ADSLあるいはホームゲートウェイ、ルーターでは、消費電力を10Wと仮定すると、

10W✕24h+α=300Wh/day

程度の消費電力となります。電話も含めたい場合、待機時電力が1W以下であるとすれば、上の中に含めても誤差の範囲でしょう。

なお、電力の大きいインバーターは自己消費電力が大きいかと思われますので、繋ぎっぱなしの場合は、小電力のインバーターを別に用意するのがよいかと思います。

その他、

照明 10W~30W 1日4時間使うとして、<100Wh

パソコン 30W程度? 1日3時間使うとして <100Wh

携帯、スマホ、タブレットの充電 数Wh

等ということになるかと思います。

それぞれの人、家によって必要電力は変わってくると思いますが、1日300Wh程度に抑えることができる場合は、日照のない日が3日続くと仮定すると、その分を蓄電するバッテリーの容量は、1,000Wh程度必要だということになります。後で書くことになりますが、バッテリーの容量は、この必要電力をそのまま当てはめることはできないようで、余裕を持たせて決める必要があります。

このブログでの、自作の太陽光発電の記事は、以下のようになっています。

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